今日(きょう)までの記憶(きおく)の全部(ぜんぶ)を消(け)してしまう時(とき)まで眠(ねむ)れない
あしたから生(い)きていく自分(じぶん)の身代(みが)わりが欲(ほ)しくて堪(たま)らない
大丈夫(だいじょうぶ)と言(い)わせて 後(あと)から君(きみ)のせいにさせてはくれないか
今更(いまさら)意味(いみ)ないから後(あと)から君(きみ)のせいにさせてはくれないか
出来(でき)ない約束(やくそく)を
とうとうと溢(あふ)れる一言一言(ひとことひとこと)ばかりに脳(のう)を奪(うば)われるくらい
意味(いみ)を成(な)せない 何(なに)も出来(でき)ない
見(み)えない 逃(に)げたい 飛(と)びたい やめたい 逸(そ)らせない
だから
沈(しず)め
這(は)い上(あ)がれない程(ほど)まで
飽(あ)きるまで
落(お)とせ
救(すく)い垂(た)らす時(とき)まで
嘘味(うそあじ)の粒々(づぶづぶ)を喉(のど)から締(あきら)め出(だ)した悲鳴(ひめい)ごと嚙(か)み砕(くだ)く
笑顔(えがお)が下手(へた)なばっかで 知(し)ったような口(くち)ぶりに沿(そ)ってやり過(す)ごす
なりたくなかった
今日(きょう)役(やく)立(だ)つ眠(ねむ)たい眠(ねむ)たい理想(りそう)で救(すく)われる事(こと)を待(ま)つ
一番目(いちばんめ)は「い」の口(きち)で言(い)う
力(ちから)強(ぢよ)く固(かた)く痛(いた)く噛(か)み締(あきら)めて
死(し)んでしまえ
この先(さき)も過去(かこ)も知(し)らず 嫌(きら)いなら
壊(こわ)せ
どうせなら加害者(かがいしゃ)になればいい
食(た)べきれない苛(いら)立(だ)ちも何(なに)も生(う)まない悲(かな)しみも
味気(あじけ)なくて吐(は)き出(だ)す前(まえ)にもう次(つぎ)を歌(うた)え
どうせなら
踊(おど)り踊(おど)れ
灰色(はいいろ)になり切(き)る前(まえ)に 打(う)ち鳴(な)らせ
変(か)われ
眠(ねむ)り落(お)ちる時(とき)まで
どうせなら
奪(うば)え
飼(か)い慣(な)らした嘘(うそ)暴(あば)いて
煮(に)え滾(たぎ)る頭(あたま)に過(す)ぎった虚像(きょぞう)を見(み)ていた
自分(じぶん)を見(み)ていた
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